病院で行う便秘の検査

一般的に病院では、便秘に対して以下のような検査を行います。診察を受けようと思ったときの参考としてください。

症状を正しく伝える

現在の自分の症状を詳しく、要領よく伝える必要があります。だいたい以下のようなことを整理して話せるようにしておけば、診察に際して貴重な情報となり、検査を進めていく上でも大きな助けとなります。

  • 排便の回数
  • 便の性状‥硬さ、太さ、量、色、下痢と便秘は交互なのか。血液・粘液の混入の有無
  • 自覚症状‥腹部は張るような感じか? 腹痛は? 残便感は?
    ※腹痛がある場合
    ・痛む場所
    ・痛みの性質‥刺すような痛みか?持続性か?間欠性か?鈍痛か
  • 排便以外の症状‥動悸、息切れ、口渇、むくみ、倦怠感、イライラ、不眠など自覚症状がいつからあるか?次第にひどくなっているのか?かわらず続いているだけか?
  • イボ痔、切れ痔、脱肛などの症状はないか?
  • 現在、便秘の市販薬を服用しているか?
  • 今までかかった大きな病気

原因を探るための検査

症状がわかれば、その原因を探るために検査ということになります。

潜血反応を見る

便はからだの状況を正しく伝えてくれる貴重な証人です。まずは、この便をよく観察します。ごく普通の便であっても、よく検査をして見るとそのなかに血が混じっていることがあります。

これは「潜血反応」と呼ばれる検査方法で、以前は、便を三日くらい続けて取らなければならなかったり、検査前には肉食も禁じられていましたが、現在では人間の血液だけに反応する試薬が開発され、かなり簡単な検査になりました。

この反応が「陽性」ということになれば、消化管のどこからか出血しているということになります。ちなみに、症候性便秘でも大腸の疾患(ガン、ポリープ、肉腫)によるものはすべて出血しますので、反応は「陽性」になるはずです。機能性便秘の場合にはまずならないようになっています。ここで「陽性」と出たら、迷わず次の検査を受けるようにしてください。

肛門、直腸指診

肛門から直腸に指を入れて、直腸の内壁の状態を指で探る方法です。この方法により、痔、ポリープ、肉腫、ガンができていないかどうかの他に、男性ならば前立腺、女性ならば子宮の触診もできます。とくに、直腸ガンの約80%以上は、肛門から十cm以内の場所に発生するといわれていますから、指で捜し出せる機会が圧倒的に多いわけです。

また、直腸内に便が認められれば、機能性便秘でも弛緩タイプか直腸タイプ、便が認められなければ(あっても小さくてコロコロしている)、けいれん性のものと判断がつくわけです。

この検査を行うときは、妊婦がお産をするときのような格好をし、腰に枕か何かをあてがってもらうと、最も検査しやいのですが、格好が格好だけにどうも恥ずかしがる人が多くいるようです。特に男性の方が恥ずかしがるようです。確かに、恥ずかしいと思う気持ちもわからないではありませんが、これは非常に重要な検査ということを念頭に入れて下さい。

腹部レントゲン検査

ほとんどの人は、検診などで胸のレントゲン検査を受けたことがあるものと思います。腹部のレントゲン撮影も、胸のレントゲン撮影と同じ方法で腹部を撮影しますが、寝た姿勢と、立った姿勢の二枚を撮ります。この検査で、ガスの分布状態や、ガスの量、便の位置を調べることができます。

大腸造影検査

造影剤とは、バリウムのことですが、このバリウムが腸管内に入ると、腸の形がレントゲンに映し出されます。

この検査の場合、胃の検査と同じように口からバリウムを飲む方法と、肛門から注入する方法とがありますが、前者を経口的大腸造影、後者を注腸造影と呼びます。

経口的大腸造影

バリウムを飲むと二~四時間で小腸を通過してしまいますので、この時間を参考にしてレントゲン撮影を行います。しかし、鮮明な画像を得ることが難しいことと、大腸に狭窄個所があると、バリウムが通れなくなって、腸閉塞を起こす可能性もありますので、この方法はあまり行われないようです。

注腸造影

浣腸などで十分に排便をしてから、バリウムを肛門から注入します。1000~1500mlの量を用いて造影をします。最近は二重造影法といって、少し種類の違ったバリウム300~400mlと空気を注入して造影します。この方法の方が粘膜の状態がより鮮明に映し出されるので、ガン、ポリープ、肉腫、憩室などを簡単に発見することができます。

内視鏡検査

からだの内腔状態になっている場所ならば、幅広く利用できます。消化管ならば食道から直腸まで調べることができます。その他、肝臓や胆道、鼻腔と咽喉部、勝胱や尿道、婦人科の領域から関節に至るまで、利用価値の高い検査器具です。用途に応じて器具の造作は違いますが、最近は技術の発達が進み、鮮明に観察できるようになりました。

また、「生検」といって、病変部を直接観察しながら組織の一部を摘出し、顕微鏡で組織を検査して、良性か悪性かの判断をつけることもできるようになっています。放っておくと、ガンやポリープに進みかねない小さなしこりも、見つかればこの検査の段階で処置してしまうこともできます。

血液検査

以上のような腸に関する検査を、病状に合わせて選択して実施していくわけですが、それと平行して、血液検査も行います。それによって、便秘の原因になっているような病気はないか、貧血はないか、あるとすればどの程度なのかを調べていきます。ちなみに、採血する量は10~20mlと、きわめてわずかです。

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