食物繊維による便秘解消方法

食物繊維による便秘解消方法

食物繊維による便秘解消方法のポイント

  • 食物繊維の便秘解消に対する主な効能は「便の材料となる」「便を柔らかくする」「腸を刺激して便意を起こす」「腸内環境を改善する」。
  • 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は1対2の割合で食べる。
  • 食物繊維の必要摂取量は最低20g。
  • 不溶性食物繊維の過剰摂取は便秘を悪化させることもある。

便秘解消方法の基本は、なんといっても食物繊維を多く摂ることです。

「そんなことは聞き飽きた。。。」と言われてしまいそうですが、食物繊維と便秘解消の関係をきちんと知っている方は少ないのではないでしょうか?

「食物繊維の便秘に対する効能や、どんな食物繊維をどのくらい食べたらいいのか、そしてどんな点に気をつければ良いか」ということを知っていれば効果的な食物繊維の摂取が可能となり、便秘解消の近道になります。

このページは少し長いですが、便秘解消における食物繊維の効能が理解できますので、是非、頑張ってお読み頂ければと思います。

食物繊維の便秘解消効果とは?

食物繊維が便秘解消に効果があるというのは周知の事実ですが、実際に食物繊維の効能とは何だかご存知でしょうか?

食物繊維の便秘解消に対する効能には主に次のようなものがあります。

便の材料となる

便には死滅した腸内細菌や細胞、血液などが含まれますが、主成分は「消化できなかった食べ物」です。

そして食物繊維とは、そのものズバリ、「消化できない食べ物」のことを言うのです。

極端なことを言えば「食物繊維=便」と言っても過言ではありません。つまり、食物繊維を食べれば食べるほど便の量が増えます。

腸を刺激して便意を引き起こす

食物繊維は腸内で膨張することで腸を刺激します。刺激を受けた腸は消化活動を活発にし、蠕動運動という便を直腸の方へ運ぶ作用を強くします。

そして便が直腸近辺にある時、便意をもよおすようになります。

つまり、食物繊維を食べると便意を感じやすくなるのです。これは腸の働きが弱ることが要因の「弛緩性便秘」の解消に有効です。

食物繊維は「消化活動と排便の促進」という便秘解消にとって重要な要素となる食べ物なのです。

便を柔らかくして排便しやすくする

腸内では水分があっても腸に吸収されてしまい便とは分離されてしまいます。つまり、便を柔らかくしようと思っていくら水だけを飲んでも意味がないのです。

しかし、食物繊維は水分を吸収するため、水分を含んだ柔らかい便を作ることができます。特に食物繊維の中でも水溶性食物繊維(水溶性食物繊維の詳細はこちら)は水分に溶ける性質を持っているため、腸内に水分が留まる状態を作り出します。

これは既に便秘によってカチカチに硬くなってしまった便を柔らかくさせ、排便しやすくするのに非常に役立ちます。

水溶性食物繊維を含む食品を食べることは便秘解消方法には欠かせない要素と言えます。

腸内環境を改善する

腸内には細菌が存在しており、その細菌が消化に大きな影響を及ぼしています。この細菌は大雑把に言うと、消化を助ける「善玉菌」と消化を阻害する「悪玉菌」に分かれ、そのバランスは一般的に腸内環境と呼ばれており、お腹の調子を左右する要因となります。

悪玉菌が多いと消化がうまくいかなくなるだけでなく、有害物質が産出されてしまい、腸がダメージを受けます。そうなると便秘になりやすい状態となります。

食物繊維は善玉菌のエサとなることで善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことが分かっています。つまり、食物繊維は便秘になりやすい腸内環境を改善して、便秘解消を促進するのです。

食物繊維の効果検証

食物繊維の排便や便秘解消に対する効果を調べた実験があります。

まず、ネズミを使った排便の実験です。

ネズミに食物繊維(小麦フスマとトウモロコシの外皮を添加)を含むエサと、含まないエサを与えて、それぞれの排便の時間を調べたところ、食物繊維入りのエサを食べたネズミは、食べてから排便するまでの時間が14時間であったのに対し、食物繊維を含まないエサを食べたネズミは、17時間もかかったとされています。

また、食べてから排便し終わるまでの時間も、食物繊維入りのエサでは、排便が29時間から32時間で完全に終わるのに対して、食物繊維を食べなかった群れは、50時間もかかったとされています。

便秘に対する食物繊維の効果を調査した実験もあります。

千葉大学の研究グループが女子大生221名を対象として、トウモロコシの外皮から取り出した食物繊維入りのスティック状ビスケットを二週間にわたって食べてもらい、その前後の排便状況を調べるという実験をしました。

その結果、テスト前には、排便が毎日あるという人は全体の37.6%でしたが、二週間後には、60.2%と増え、さらに、テスト前には25.8%以上もいた便秘の人(排便が三日から四日に一回)の人は、9.9%にまで減っていました。

これらの実験結果を知るにつけ、食物繊維がいかに排便や便秘解消に対して効果の大きいものであるかということがわかるものと思います。

排便までの時間が短くて済むということは、水分が吸収されないぶんだけ便秘になりにくいということです。便秘にならないということは快便であるということです。快便であるということは、消化吸収の過程で出た有害な物質を吸収せずにすむということです。つまり、健康で快適な生活を送れるということです。

便秘解消にとって食物繊維がいかに大切かは、察しがつくものと思います。

食物繊維の種類

一口に食物繊維と言っても、食物繊維とは人が消化できない物質の総称ですので色々な種類の成分があります。

便秘解消の効能という観点で見ると食物繊維は大きく「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けられます。また、「両方の性質を持つ食物繊維」もあります。

以下に「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分類した食物繊維の成分をご紹介します。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維とは水に溶ける食物繊維のことです。

水溶性食物繊維が水分を吸収すると溶けてゲル状になります。水分を留まらせておくことができない腸内において、この水分量の高いゲル状の物質は便秘を解消させる上で非常に貴重なものと言えます。

水溶性食物繊維は水分を含むことで排出しやすい柔らかい便を作るだけでなく、溶けてゲル状になることで、既に便秘状態で硬くなった便を柔らかくする効果もあるからです。

水溶性食物繊維の便秘解消に対する効果・効能

水溶性食物繊維が持つ効能で便秘解消に効果があると考えられるのは以下の点です。

便の材料となる

  • 水分を含み、排出しやすい柔らかい便を作る
  • 腸内に水分を留まらせ、硬くなった便を柔らかくする
  • 善玉菌のエサとなり、腸内環境を良好にする
  • 腸を刺激し、蠕動運動を活発にする

このように水溶性食物繊維は正に便秘解消のための食材と言えます。その他にも有害物質の排出を促進、コレステロールを抑制、血糖値上昇を抑制、肥満を抑制するなど便秘解消以外でも水溶性食物繊維は健康に非常に効果的な食物成分なのです。

水溶性食物繊維の代表的な種類

ペクチン質

ペクチン質は植物の細胞壁や細胞内に含まれており、野菜よりも果物により多く含まれています。イチゴジャムなどの果物ジャムは、ペクチン質が糖と酸によってゼリー状になったものです。

アルギン酸

アルギン酸は昆布、ワカメなどの褐色の海草にミネラルと結合した形で含まれています。ミネラルと結合するとゼリー状に固まる性質があり、加工食品を作るときの凝固剤や安定剤として使われています。

寒天

寒天はテングサやオゴノリなどの海草(紅藻類)に多く含まれています。アガロースとペクチンの二つの糖類からできています。冷やすとゼリー状に固まるので、食品にはゼリー化したものがよく使われています。

グアガム

グアガムは植物細胞内に蓄えられている粘着性のあるガム質の一種です。
グアガムは、インダス河流城の乾燥地帯に生育する豆科の植物、グアー樹の種子に多く含まれているので、その名がとられています。水に溶けやすく、粘性も強くデンプンやタンパク質とよく混じりあうので、食品の増粘剤やゼリー化剤としても多く使われています。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維とは水に溶けない食物繊維のことを指します。

不溶性食物繊維も便秘に対する効能を持ちます。不溶性食物繊維は水分を吸収して膨張し、腸を刺激して蠕動運動を活発にさせる効能があります。

しかし、水溶性食物繊維と違い水に溶けてゲル状にはならないので、硬くなった便を柔らかくすることはできません。

不溶性食物繊維の便秘解消に対する効果・効能

不溶性食物繊維が持つ効能で便秘解消に効果があると考えられるのは以下の点です。

  • 便の材料となる
  • 水分を含み、排出しやすい柔らかい便を作る
  • 善玉菌のエサとなり、腸内環境を良好にする
  • 腸を刺激し、蠕動運動を活発にする

不溶性食物繊維の注意点

不溶性食物繊維は蠕動運動を引き起こすという点では便秘に効果的ですが、便秘が続いていて硬い便が腸を塞いでいるような場合にはかえって逆効果となり便秘を悪化させることがあります。

不溶性食物繊維は硬くなった便を柔らかくすることはできないので、膨張した便がそのまま詰まってしまうにも関わらず蠕動運動を引き起こし、無理に排便させようとするので腹痛の原因にもなります。

不溶性食物繊維は便秘解消というよりは便秘の予防もしくは初期の便秘に対して効果を発揮すると言えます。

便秘が続いているような場合や、けいれん性便秘、直腸性便秘の場合は不溶性食物繊維ではなく水溶性食物繊維を多めに摂るようにしましょう。

不溶性食物繊維の代表的な種類

セルロース

植物の細胞壁を構成する主成分です。野菜の食物繊維の大部分はセルロースです。
セルロースは水には溶けないので、腸内で分解されにくく、異物として働き、腸の壁を刺激します。便の核となって便の量を増やし、通じをよくします。

リグニン

リグニンは細胞壁を強国にしている高分子化合物で、木質素ともいわれいています。

軟らかい植物には少なく、硬い木材などに多く含まれています。強い酸やアルカリにも全く溶けませんので、大腸内でも吸収されません。
一般的に野菜には少なく、イチゴ、ラズベリー、梨などに多いとされています。また、飲みもののココアも案外たくさんのリグニンを含んでいます。

水溶性・不溶性、両方の性質を持つ食物繊維

食物繊維の成分の中には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の性質を持つものもあります。

それは状態の変化や加工することによって性質が変わったり、複雑な構造を持つため明確に分類できないと言った種類のものです。

それぞれ傾向が異なるので一概には言えませんが、両方の性質を持つことは両方のメリットを教授できるので便秘解消にとって非常に有効だとも言えます。

水溶性・不溶性、両方の性質を持つ代表的な食物繊維

ヘミセルロース

ヘミセルロースは植物の細胞壁の構成成分で、希アルカリ液による抽出で得ることができます。ヘミセルロースは多糖系の複雑な混合物で、水に溶けるものと溶けないものとがあり、種類はさまざまです。

腸内では重要な生理作用を果たしており、とくに、水に溶ける「ヘミセルロースB」は、さまざまな生理機能を持っています。このヘミセルロースは、米ぬかや小麦のフスマ、トウモロコシの外皮など、穀類外皮の細胞壁の下に多く含まれています。

コンニャクマンナン

コンニャクマンナンは里芋科のコンニャク芋に含まれているグルコマンナンのことです。水を吸収すると膨満してネバネバしたコロイド状(小さな粒子が水に溶けている状態)になります。

私たちが日頃よく口にするコンニャクは、このコロイド溶液にアルカリを加えて加熱し、固まらせたものです。コンニャクナンマンは水溶性食物繊維ですが、固まらせたものは不溶性食物繊維になります。

イサゴール

イサゴールはオオバコ科の植物のプランタゴオバタの種子の皮殻を粉状にしたものです。保水性・膨潤性に富んでいます。

キチン

キチンはエビ、カニ、イナゴなど固い殻の主成分で、食物繊維では珍しい動物性です。エビ・カニの甲羅は普段は食べませんが、サクラエビやイナゴなどは丸ごと食べるので簡単に摂ることができます。

また、このキチンは茸などにも含まれています。いずれも、このままでは水に溶けませんが、化学的に処理をしてキトサンという物質にすると、水に溶けるようになり、消化管のなかでゼリー状になります。

以上、いくつか食物繊維の特性について見てみました。食物繊維にはここに挙げた以外にも、CMC(カルボキシメチルセルロース)や、ポリデキストースなど、人工的に作られたものもあります。

食物繊維を多く含む食品

便秘解消のために食物繊維が大切なのは今更言うまでもないですが、その食物繊維を効率的に摂取するにはどんなものを食べればよいでしょう。ここでは食物繊維を多く含む食品を分類別に分けて見たいと思います。

穀物

食物繊維が豊富に含まれているのは、穀物の外皮や胚芽の部分です。つまり、白米よりも玄米が、漂白されたパンよりも全粒パン(精製されていない小麦粉で作られたもの)やライ麦パンの方が繊維が多く摂れます。一例として、お米をあげてみますと、白米100gには、食物繊維は0.72gしか含まれていませんが、同量の七分づきで1.73g、玄米では2.92gも含まれています。

野菜類

野菜サラダの代表的な材料といえば、レタス、セロリ、キュウリ、トマト、キャベツです。これらの野菜は淡色野菜といわれますが、思った以上に食物繊維を含んでいません。

食物繊維が多いのは、芽キャベツ、ごぼう、かぼちゃ、ブロッコリー、にんじん、ホウレンソウ、サヤインゲン、春菊などの緑黄色野菜と呼ばれる野菜で、生よりも加熱調理して食べる野菜の方が食物繊維に富んでいます。

また、加熱調理して食べる野菜の方が、生のものと違ってかさばることがありませんので、量的にも多く摂れるという利点があります。
ただし、「生野菜の方が好きだ」という人は、それでも構いません。両方とも食物繊維の供給源であることには変わりありません。

豆類

大豆、枝豆、小豆、そら豆、エンドウ豆など、皮ごと食べる豆類からは、食物繊維がたくさん摂れます。といっても、豆から作った製品、たとえば、豆腐や豆乳にはあまり含まれていません。むしろ、納豆やオカラなどからとるべきでしょう。

芋類

種類別に見ますと、サツマイモ、里芋、ジャガイモ、山芋の順に食物繊維が多く含まれています。コンニャク芋というのもありますが、これにはコンニャクマンナンが多量に含まれています。

海草・キノコ類

海藻類はミネラルと食物繊維の宝庫です。また、キノコは水分以外はほとんど食物繊維です。エネルギーもほとんどなく、便秘とともに、肥満にも悩む人にはまさに理想的な食品です。

果物類

果物のなかでもつとも食物繊維が多いのは、キウイ。その他に、リンゴ、バナナ、イチゴ、桃があります。ただし、果物の場合は水分も多いため、野菜ほどではありません。ミカンなどの柑橘類では、薄皮の袋に着いて示る白い部分に非常に多くの食物繊維がついています。よく、薄皮を残して中身だけを食べている人がいますが、袋ごと食べるのが便秘には効果的です。外の皮も一緒に食べるとさらに効果的です。

便秘解消のための食物繊維の食べ方

食物繊維は便秘解消法の効果的な手段ですが、食べ方に気をつけるとより便秘解消の効果が増します。以下に便秘解消における食物繊維の食べ方のポイントをご紹介します。

食物繊維の必要摂取量

食物繊維は一日にどれくらいとればいいのでしょうか。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では日本人の食物繊維摂取目安は18~69歳の男性で1日20g以上、女性は19g以上と定められています。

アメリカのFDA(食品医薬品局)でも1日20gが推奨されていることから、食物繊維の摂取は最低でも1日20g程度は必要ということになります。便秘解消のためにはそれ以上の食物繊維が必要になるでしょう。

食物繊維を1日に20g摂るということは

食物繊維を1日に20g摂取するにはどうすればいいでしょうか?

例えばキャベツを例に摂ると、キャベツには100gあたり2g弱の食物繊維が含まれています。つまりキャベツだけで食物繊維を摂ろうとすると1kgも必要になります。1kgというとほぼキャベツ一玉です。

少し大変と思うかもしれませんが、あくまで一日三食でそれだけ食べればよいのです。また、普段の食事にも食物繊維は含まれていますので、実際はそこまで食べる必要はありません。

1950年代では普通の食事をしているだけで食物繊維を1日20g以上摂ることができていました。しかし、食の欧米化が進み、現在の日本人の平均食物繊維摂取量は1日14g前後と言われています。

それでも普通の食事をしていれば1日14gは食物繊維が摂れるわけですから、意識して余分に摂る食物繊維量は6gです。一食あたりにすると2gと考えると決して大変な量ではありません。

ちなみに食物繊維を2g摂るために必要な量の食品例は次の通りです。

  • ワカメ(乾):2.9g
  • ひじき(乾):3.3g
  • 切り干し大根(乾):9.7g
  • おから(生):20.6g
  • 納豆(生):29.9g
  • ゴボウ(生):35.1g
  • かぼちゃ(生):71.4g
  • キャベツ(生):111.1g

どうでしょう。いつもの食事にこれらの食材を1品加えるのはそれほど無理をしなくてもできるのではないでしょうか。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は1対2の割合で食べる

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があるとご説明しましたが、その二つはどのような配分で食べれば良いのでしょうか?

様々な研究によると水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の割合は1対2の割合が健康な排便をするためによいと報告されています。

便秘解消の効果を考えるのであれば、少し水溶性食物繊維を多めに摂った方がよいと考えられるので、大体半分半分の量を目指すと良いでしょう。

尚、野菜に含まれている食物繊維の多くは不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は比較的摂りやすいので、便秘解消のためには水溶性食物繊維を意識して多めに摂ることを考えましょう。

水溶性食物繊維が多い食べ物・食品には次のようなものがあります。

【100gあたりの水溶性食物繊維含有量】

  • ひじき(乾):22.5g
  • ワカメ(乾):9g
  • 昆布(乾):7.4g
  • かんぴょう(乾):6.8g
  • 大麦(乾):6g
  • 切り干し大根(乾):3.6g
  • オートミール(乾):3.2g
  • 納豆(生):2.3g
  • ゴボウ(生):2.3g

食物繊維を食べた後は水分も摂る

便秘解消のためには食物繊維を食べるだけでは不十分です。食物繊維を摂るのは水分を腸内に留め、便に水分を供給するためと言っても過言ではありません。

つまり、食物繊維だけ摂っても水分を摂らなければ便秘解消には意味がないのです。

便秘解消法としては水分を1日2リットル飲むことが推奨されます。水分は少量をこまめに飲むことが健康によいのですが、食物繊維に水分を含ませるためにも食物繊維を食べた後には少し多めの水分を摂るようにしましょう。

サラダなど生野菜は便秘解消にはあまり効果がない

便秘解消のためにサラダなど生野菜をたくさん食べる方がいますが、実は一般的なサラダに含まれる生野菜は便秘解消に対してあまり効果があるとは言えません。

サラダに含まれる大半の野菜の食物繊維は不溶性食物繊維です。前述したように便秘解消に重要なのは水溶性食物繊維です。不溶性食物繊維を摂り過ぎることは便秘を悪化させることもあります(詳細はこちら)。

たとえ効果があるとしても生野菜に含まれる食物繊維は絶対量が少なく、大量に食べなければいけません。少なくと温野菜など量を食べられるように調理する必要があります。

ただし、不溶性食物繊維は便秘予防には効果があるので、普段サラダ等を食べる習慣があることは大変良いことです。

和食は食物繊維の宝庫

ハンバーガー、ステーキ、豚カツ、パスタ…。洋食の人気メニューです。便秘気味な人はこういった食生活に心当たりがあるのではないでしょうか。

では、こちらはどうでしょう。ヒジキ、芋の煮っころがし、切り干し大根、フロフキ大根、キンビラゴボウ、煮豆。伝統的な日本料理、純和食ともいうべき品々ですが、なかなか食べる機会が無くなったのではないでしょうか。こうした料理の作り方を知っている人は、どのくらいいるでしょうか。

実は日本の伝統的な料理こそ、食物繊維を上手に配した理想的な料理なのです。ただし、年柄年中ゴボウ料理だけを食べていろというわけにはいきません。食物繊維はたくさん摂れるでしょうが、他の栄養素を不足させてしまいます。

つまり、食物繊維だけを多く摂るのではなく、食物繊維に富んだ食べ物をうまく取り入れながら、他の栄養素を落とすことなく、バランスの良い食事を摂ることが大切です。それには、肉類が中心になりがちな洋食タイプのメニューよりも、さまざまな素材をふんだんに使える和食タイプのメニューの方が望ましいのです。

仕事などで遅くなったりする人は、和食といっても、なかなか作る時間がなくて思うようにならない場合も多いと思います。そんなときは、でき合いのお惣菜でも構いませんので、バランスよく摂ることが大切です。

外食をしなければならない場合でも、定食ものを食べるようにしましょう。どうしてもカツ井とか牛井が食べたいなら、サラダやホウレンソウのおひたしなどを一品余計に注文するようにしたいものです。

食物繊維の注意点

食物繊維は基本的に危険性や副作用は無いと思って結構です。

通常の食べ物・食品から食物繊維を摂る分に関しては殆どの場合気にする必要はありませんが、健康食品やサプリメントなどで食物繊維を摂る場合は、以下の注意点を念頭に置いておく必要があります。

食物繊維は便秘を悪化させることがある

食物繊維の摂取は便秘解消法として非常に効果がありますが、不溶性食物繊維の過剰摂取は便秘を悪化させる可能性があるので注意が必要です。

腸が過敏になっている「けいれん性便秘」や便が硬くなって詰まってしまっている「直腸性便秘」の場合に不溶性食物繊維を過剰摂取すると、腸を必要以上に刺激したり、更に便が詰まってしまうことがあります。

こういった便秘を解消したい場合は、不溶性食物繊維ではなく、水溶性食物繊維を多く摂るようにしましょう。

食物繊維の摂り過ぎは栄養吸収を妨げることがある

不溶性食物繊維は鉄・銅・亜鉛などのミネラルやビタミンの吸収を妨げる傾向があります。

とは言っても、通常の食べ物・食品から不溶性食物繊維を摂る場合では、心配するほど影響は無く、また吸収を阻害されると同様にその食べ物から栄養を摂取できるので問題ありません。

ただし、健康食品やサプリメント、薬剤など精製された食物繊維を過剰に摂る場合は、これらの危険性が顕著に出る可能性もあるので注意が必要です。

いずれにせよ、栄養面を考えて少しでも多くの種類の食物繊維を摂ることが理想です。便秘解消を考える場合は水溶性食物繊維を多めに摂るようにしましょう。

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