便秘の種類

便秘の種類

便秘の種類を知ることは便秘を改善する第一歩であり、効率的な便秘解消方方法を考える近道でもあります。

「うんちが出ない・・・。」という便秘の症状は同じでも原因は様々です。生活習慣や体質まで含めると人の数ほど便秘の原因があると言っても過言ではありません。しかしながら、便秘の原因はある程度傾向があり、それらの原因を元に便秘の種類が病理学的に定義されています。

この便秘の種類はとても重要で、自分の便秘の種類を間違えて便秘解消法を行ってもあまり効果はでません。それどころか、便秘の種類によっては悪化してしまうこともあるので注意が必要です。

便秘の種類は大きく3つ分けることができます。

便秘の種類

  1. 生活習慣の不摂生などにより腸機能の低下が原因となる「機能性便秘
  2. 病気が原因となる「器質性便秘
  3. 一時的なストレスが原因となる「一過性単純便秘

一般的に「便秘」と言われるものは1.の「機能性便秘」のことで、この機能性便秘は更に腸の状態によって「弛緩性便秘」「けいれん性便秘」「直腸性便秘」に分かれます。

「器質性便秘」は病気による便秘ですので、一般的な便秘解消方法は効果がありません。それどころか病気を悪化させる恐れがありますので、少しでも気になる方はまずは病院で診察を受けましょう。

それでは、便秘の種類をもう少し詳しくご説明します。

機能性便秘

機能性の便秘とは、主に腸の機能が弱ったことによりおこる便秘です。

機能性便秘は常習性便秘とも言われますが、腸の機能が弱る原因の多くは生活習慣によるものと言われます。一般的に便秘と言われるのはこの機能性便秘のことです。

この機能性便秘は更に、「弛緩性便秘」「けいれん性便秘」「直腸性便秘」の3種類に分かれます。

弛緩性便秘

弛緩性便秘は大腸の筋力が緩んでしまい、蠣動運動が弱くなり、便を押し出す力が弱まるためにおこる便秘です。お年寄りに多いタイプの便秘ですが、内臓下垂のある人や、お産を繰り返して腹筋がゆるんだ女性にも若干見られます。

この便秘の場合、けいれん性や直腸タイプとは違って、ドロドロとした便が大腸にへばりつくように溜まっています。

けいれん性便秘

けいれん性便秘は通常の便秘と違って、腹痛を伴うことが特徴といえます。痛みは食事の直後に多くおこります。

これは胃の中に食べ物が入ると反射的に大腸が蠣動運動をはじめるためです。それに伴って便が直腸の方に移動しますので、便意を催しますが、便意が強い割には出る量は少なく、便に粘液がついていることもあります。

また、ウサギのうんこのようなコロコロとした便が出ることもあります。残便感も強く、たびたびトイレに立つようになります。

さらに、何日か便秘で苦しんだ後、突然下痢がおこったり、下痢が治まると再び便秘を繰り返すというように、便秘と下痢が交互におこることもあるようです。

けいれん性の便秘は、腸の働きの異常によっておこるもので、過敏性大腸という症状の一つのタイプです。この症状は精神的・心理的な影響が大きく、ストレスが重なったりするとおこることが多いとされています。

この逆に便の通過が異常に早くなってしまうと、水分が十分に吸収されずに出てしまい、ひどい下痢となります。

このタイプは若い人に多く、その中でも仕事や生活などでストレスを感じている人によく見られます。

直腸性便秘

直腸性便秘は便意を感じなくなる便秘です。

便が直腸に達すると、神経を刺激して排便感覚が起こるのが普通ですが、この感覚がなんらかの理由により鈍くなってしまうと、便意そのものが感じられなくなるために、便が出にくくなるのがこの便秘の特徴です。

直腸内には水分を吸収されてカラカラに乾いた便が詰まり、排便時にはコロコロとした大きな塊の便が排出されます。

器質性便秘

器質性便秘は、病気あるいは他の要因のために引きおこされる便秘です。別名を「症候性便秘」ともいいます。

器質性便秘は生活習慣等による便秘ではないので、巷で言われる便秘解消方法は効果が無いどころか症状を悪化させる恐れがあるので、少しでも心当たりがある方は病院で診察を受けましょう。

器質性便秘になる要因には主に以下のような病気があります。

大腸疾患が原因となる便秘

大腸ガン・大腸ポリープ

大腸内にできたガンやポリープ(イボやコブのような突起)が、内腔を狭くし便の通りを妨げているために便秘になります。便が細い場合や、便に血や粘液が混じっていたら要注意です。

癒痕性腸間膜炎

大腸の腸間膜に炎症があって、そのために癒着や癒痕化して内腔の狭窄をおこしている場合です。癒痕とは、よく火傷のあとに、皮膚がひきつったような跡が残りますが、このような状態を癒痕といいます。大腸の腸間膜にこの癖痕が生じると、付近の大腸を引っ張ってしまいます。それによって、腸の内腔が狭くなり便の通りが悪くなります。

腸の癒着

腸が炎症をおこし、その炎症部分に腸が癒着してしまうこともあります。癒着により腸がくびれ、便通がスムーズにいかなくなるものです。上行結腸から横行結腸への曲がり角や、横行結腸から下行結腸への曲がり角によくおこります。

大腸憩室炎

大腸の壁にできた憩室 (袋のような凸起)が炎症を起こすと、腸管が刺激されたり狭くなり、便秘となります。また、同様の原因で下痢にもなります。

腸閉塞

なんらかの原因で腸がふさがってしまうために、便が通らなくなってしまい、吐き気、強烈な腹痛、苦しいほどのおなかの張りがあります。

ヒルシュスプルング病

大腸壁の神経の異常が原因で、腸の一部が巨大にふくらんで、便を押し出すことができず、頑固な便秘が続き、おなかがふくらんできます。幼児期からすでに頑固な便秘となっているので、子どもが長い間便秘している場合には医師の診断が必要です。

結腸過長症

結腸の一部、または全部が長い場合があり、これも便秘の原因となります。とくに、S状結腸が長く伸びている場合が多く、腹部膨満感や腹痛を伴うことがあります。

大腸周辺の疾患が原因となる便秘

大腸は腹腔内の外側をグルリと取り囲むように配置されています。したがって大腸の近くには、腹腔内のほとんどすべての臓器があります。

ですから、腹腔内部の臓器に腫瘍などができた場合には、どの臓器も大腸を圧迫する可能性があります。大腸は非常に軟らかい臓器なので、ちょっとした圧迫でもすぐにへこんでしまいます。

それによって腸の内腔が狭くなるというわけです。また、臓器の腫瘍以外にも、妊娠して大きくなった子宮も大腸を圧迫します。ですから妊娠すると便秘になりがちなのです。

神経性の疾患が原因となる便秘

パーキンソン病、脳出血や脳梗塞といった中枢神経の病気の他に、脊髄が損傷されると排便反射がおこらなくなり、便秘になります。また、鬱病や神経性不食症も便秘の原因となります。

全身的な疾患が原因となる便秘

甲状腺機能低下症(粘液水腫)、糖尿病、筋萎縮症、褐色細胞腫、尿毒症、高カルシウム血症、低カリウム血症、急性の胃・十二指腸潰瘍などがあげられます。

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンが少なくなる病気で、それによって消化管の運動が低下するとされています。

褐色細胞腫とは、副腎にできる腫瘍であり、カテコラミンという物質を多量に放出します。それによって、血圧が急激に上がったり、動惇・発汗といった交感神経の緊張を高める症状が出るようになり、それが原因で便秘になるのだろうと考えられています。

また、血液中のカルシウムが多くなりすぎたり、カリウムが減少したりすると、大腸の平滑筋の収縮性が減少するといわれています。これも便秘の原因の一つです。

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